子の名の変更

こんにちわ。
大崎上島町出身、東広島市在住司法書士の小田部です。


おそらく７年位前になろうかと思いますが、「子の名を変更したい」という方の相談を受けたことがありました。

民法には「正当な事由」がある場合に限り、家庭裁判所の許可を得て名を変更することができる旨の規定はありますが、その当時のまだまだ人生においても経験の浅かった自分としては、そういう人って本当にいるんだと好奇な目で見ていました。
ただ、ある程度経験を積ませてもらった今では、そういうことは決して珍しいことではなく、家庭によって様々な事情があってのうえでという認識はしていますし、過去の無知な自分には喝を入れてやりたい今日この頃ですが(^^;

私が相談を受けた事例では、数年もの間にわたり、普段の生活の中でも戸籍上の名前ではなく「変更を希望している名」を使用していた（友達とやり取りする年賀状もそうですし、学校の先生にもその名を使ってもらうようにお願いして配慮をしていただいていたようで、その証拠となる書類などもバッチリ揃っていました。）という事実があり、本人もそれが自分の本名であるとの認識であるという実情が認められ、スムーズに名の変更許可の審判が出ました。

この「名の変更」の許可、未成年の子よりも大人のほうが許可が出にくいようですね。大人になって社会に出ると自己の名でさまざまな活動を行ったり契約等をしたりするので、名の変更を安易に許可すると社会的影響が大きいんでしょう。

私自身、いい歳でありながらも独身で子供もいませんので、子供のいるコミュニティに関わることは無いですが、そういったコミュニティの中の人たちのために、私たちが手助けできることは少なからずあるんだろうなということを実感しています。